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日米が原発安全確保で連携加速 事故リスク評価の新ルールを作成

【ワシントン=柿内公輔】米国と日本が原子力発電所の安全確保に関する連携を加速させている。日米両政府は原発の事故リスク評価に関する新組織を来年立ち上げ、新ルールを共同で数年中に作成する。リスク評価で先行する米国の知見を生かし、一段の安全確保へ協力を深める構えだ。

 ワシントンで11月に開かれた原子力の安全に関する2国間委員会で、日本側が「日米両国が協力して原発の事故リスクを評価する統一的な基準をつくること」を提案し、米側も賛同した。委員会は昨年4月の日米首脳会談に基づき設置され、今回は7月の初会合に続いて2回目だ。


 日米両政府は専門家で構成する組織を2014年前半に新設し、5年後をめどに新たな基準とデータ共有などリスク評価のために必要な体制を整備する。


 東電福島第1原発事故の原因ともなった地震や津波による原発事故をめぐり、日米両国が共通のルールの下に一層の安全確保に取り組み協力を進めるのが狙いだ。専門家会合では、事故や災害の影響を数値化して原発ごとの問題点を洗い出す確率論的なリスク評価など、米国の先進的な取り組みを日本側が参考にする形で作業は進むとみられる。


 専門家組織には、米側からは原子力規制委員会(NRC)やエネルギー省など政府機関のスタッフが多数参加。日本側からは資源エネルギー庁の職員などがメンバーに加わる見通し。


 世界最多の100基超の原発を抱える米国も福島第1原発事故を受けて規制の見直しを進めており、日本の事例や取り組みを踏まえ、原発の一層の安全確保に努める。NRCの広報担当者は「専門家会合でリスク評価に関する米国の知見を提供し、日本と協力して適切な指針作りを進めていきたい」としている。

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