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中国富裕層の旅行先人気ランキング 日本がトップに 「政治と観光は別」
【上海=河崎真澄】中国の富裕層や中間層の海外旅行先として、2014年の人気トップに「日本」が急浮上したことが、米国旅行情報サイト、トラベルズーの調べで分かった。13年はオーストラリアが首位、日本は10位だった。円安元高効果で買い物やグルメに割安感が強まった。「政治と観光は別と考える中国人旅行者が増えている」(上海の旅行代理店)という。
世帯所得が5万ドル(約520万円)を超える中国本土の約3400人から、昨年11月24日~12月15日に得た回答を集計した。国・地域別で、14年に訪れたい海外旅行先を複数回答で聞いたところ、日本が29・3%と、米国の28・9%を上回って一番人気になった。
同調査ではさらに、香港で43%、台湾で53%が「日本」を旅行先にあげ、いずれも断然トップだった。
日中の関係悪化が続く中で、中国で人気のワケは為替レートある。対ドルでは円安の一方、人民元は最高値更新が続き、13年12月に1元=約14・5円だった元の対円レートが、14年12月には約17・5円と1年で約20%も上昇したからだ。
中国では品目により10~30%の消費税が内税で徴収されるため、日本との税率差も有利。また、日本国内で中国の商業銀行が発行した「銀聯カード」での決済が可能な店やホテルなどが増えたのも背景にある。調査後に安倍晋三首相の靖国神社参拝で反発の声も上がったが、上海の日本総領事館によると、1月31日からの春節(旧正月)連休を前に「個人観光ビザ申請が増え続けている」という。
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